小さな約束と社交辞令
久しぶりに小さな約束をした。
それは社交辞令の「こんど飲みに行きましょう」じゃなくて、「仲良くなりたい!」っていう子どもの頃に言った「あしたもあそぼうね!」と同じ約束。
ながら読みが大好きなわたしは本を色んな場所に置いてはちょこちょこ読んでる。
その中にエッセイがあって、面白おかしく1話ずつ読んでいるのだけど、中学校を思い出すシーンがあった。
わたしも同時にあの頃に想いを馳せ、じゅくじゅくと柔らかい心の部分に触れていく。
そういえば、子どもって沢山約束をするなぁと思い出していった。
ちゃーんといつどこで何をしようまで言ってお別れする。とても惜しむように。さいごまで手を振りながら。
あの頃は「明日死ぬかもしれないから、今を精一杯生きよう!」なんてどこかの本に書いてあることは思ってなくて、純粋にその時を惜しむほど楽しみ無限に謳歌した。
いつも全力で、今考えるとすごく羨ましい。
今では「これはー、社交辞令かな?」とか考えながら「約束」のようなものをすることが多くなってしまった。
社交辞令はあの頃の純粋な想いの延長線上にあるものなんやろうか。
この間した小さな約束は、いつも行く公園で突然友達になったどこの誰とも知らない子と約束する類のものやった。
「あなたと友達になりたい」が小さな約束に含まれている。
連絡先を聞かず、運命に任せて、また会う場所だけ決めてお別れした感覚は、久しぶり。
未来が楽しみになるおまじない。
わたしたちはずっと昔からそうやって大切なものを見つけてきたんやね。
コロナが落ち着いて、また前みたいになりますように。
また、会えますように。