涙腺ゆるむわ~『君たちはどう生きるか』を読んで
あぁ~~~、感動した。
自分の生き方や悩みを抱えている人にもいいだろうし、
漫画版は、より想像しやすく、お話に見える。
「コペル君というキャラクターが成長していく」という見方で物語として見て「なんてすばらしい子!」と感嘆することだってできる。
よく本屋さんの目の前にどーーんと飾られているから、気になっていた。
ただ、題名が本の内容意図がダイレクトな感じで、「コレを買うってことは、生きることに悩んでると認めることになるし負けなんじゃないか」と不思議で無意味なことを考えたりしたし、「目の前にあるもの買うってミーハーみたいで、負けなんじゃないか」ともっと別のコトで発揮してほしい負けず嫌いが発動して、
本屋さんで「一体なにが書かれていて、そんなに人気なのだろう。よくある自己啓発とは違うのだろうか、、。」と気になりつつも、目の前を通り過ぎていた。
待ち時間が2時間あるな、、、。
そんなタイミングで、私は軽く読めそうだと、易々と漫画版を購入することに決めたのだった。
物語の時代設定は、まだ日本人がよく着物を着ていた頃。
登場人物は、少年と仲間たち、そして少年のおじさんとお母さん。
なんとも身近な範囲の登場人物によって話は繰り広げられていく。
主人公は、少年と少年のおじさん。
少年の毎日にある気づきに、おじさんが解釈をつけていき意味のあるものになっていく。
その少年の毎日は、現代でも通じるところが大いにあり、共感しやすく、おじさんの解釈も歴史上の発見や歴史で例を出したりと分かりやすく解説してくれているもので、スッと理解しやすくなっているのが嬉しい。
漫画版の最後
少年は、自分の臆病さにより裏切りをしてしまい、自分の存在を責め、大きな後悔をした後、それを乗り越え、前を向いていく様子が描かれている。
読んだあと、勇ましく、それでいて和やかで、自分を肯定できるようなあったかい気持ちで背中を押される、そんな心のエンディングを私は迎え、むん!
なんにせよ、本の中にある言葉や感情は、
グングン私の頭と心に染み込んでは、むくむくと膨らんで、涙になって出てきたりだってするのだ。
それは、とても心地よくって、かけがえのない美しさを抄う気持ちになる。
なんというか、まとめて吐き出したい反面、どこから感想を言えばいいのだろうと戸惑う。
何かを述べるのはあまりにも大きすぎて、ちょっと億劫になるほど。
少なくとも、迷っている人とか自責で傷ついてる人が肯定されるようなところが、今の私には救われているような気持ちになるのだと思う。
そして、その言葉はとても力強く、背中を押してくれるようなもの。
その言葉たちが、1982年から存在していたのかと思うと、とても不思議な気持ちになる。
あぁそんなにも世界が変わること難しいのか。
あぁそんなにも個人の意識が変わることは難しいのか。
と、知らされているような気持ちになるのだ。
これは、私から見える世界なだけで、もっと社会的に活躍している人たちは、皆この本に書いてあることなど当たり前のことかもしれないけれど。
また、本の中にある世界は、いつだって隣にあるようなものだから感情移入がしやすい。
学校社会にいるときは、よくあった、見えない大きな“勢力”。
「○○のことは、けなしていないと、コチラに制裁がくる」という状況は絶対的に存在する“勢力”であっただろう。
そんなときに○○に味方するようなことを言ったり、大きな“勢力”にモノ申すようなことは、一体いか程の勇気を振りかざせば、ソレが実行できるのだろう。
きっと果てしない勇気と正義感、そして自分を信じる強さが必要だと思う。
きっとこれは会社という社会に入ったって同じことが言えるのではないか。
「これ、おかしいやろ」と思うことを皆ひっそり抱えながら、「これを言ったら会社に居づらくなるな」と偉い人の顔色をついつい伺ってしまうものだ。
って本を読み直しながら書いているのだけど、
5ページごとに涙腺がそそられる私は、もう病気かもしれない(笑)
あぁ、この中にいる少年たちは強くて美しいなぁと、震えるわ。笑
なんども、時を経て読み続けたい本。
きっと、その時々で感動するポイントが異なってくるだろう。
悩んでいることに不安を感じている人や、教育系に携わってる人にオススメ!